ESのテストドライブを実行してみよう

ESワークプレイスでは、ESの定義を検索、読むだけでなく、実際のERPでそのサービスオペレーションの挙動を確認することができる。
大きな流れとしては、

  1. ES Test Driveのアカウントを取得する
  2. ESナビゲータというESのテストツール(ドライバ)を起動
  3. ESナビゲータに、バックエンドポイントのWSDLのurlを入れる
  4. ESを呼び出す

ようなものになる。

1.ES Test Driveのアカウントを取得する

SAPのカスタマやパートナで、S-numberをお持ちであれば、こちらのリンク先からすぐアカウントを取得できる。
必要項目を埋めて送信すると、通常数分で返信メールがあり、ERP/SRM/PI*1のユーザアカウントを取得できる。

2.ESナビゲータを起動

ここが今回のキモ!のひとつ。ESナビゲータのリンク先を探してESワークプレイスを歩き回っているうちに、必ず迷子になる。
ズバリ、このリンク先からESナビゲータを一発起動しよう。

このナビゲータの一番上にあるガイドは、何をする画面が今表示されているのかを示している。最初は[Select Service]。WSDL URL*の右の枠に、エンドポイントのurlをコピー&ペーストしよう。
Read Customer なら
http://erp.esworkplace.sap.com/sap/bc/srt/xip/sap/ecc_customeridqr/version3?sap-client=800&wsdl=1.1&mode=sap_wsdl
Read Sales Order なら
http://erp.esworkplace.sap.com/sap/bc/srt/xip/sap/ecc_salesorder002qr?sap-client=800&wsdl=1.1&mode=sap_wsdl
そして[Go]ボタンをクリック。すると、バックエンドのESをコールする際の初期認証を求められる。

そこで、先に取得したIDとパスワードを投入。すると、サービスオペレーションの内部名称が表示されるので、左(図では赤枠)のボタンを押す。
左(図では赤枠)のボタンを押す。
すると、InputMessageの入力画面が自動生成され、次のように表示される。

Read Customerの場合は、得意先番号を入力することになるのだが、こればかりは内部のERPに登録済みの実データを知らなければならない。
とりあえず、ERP(サーバ名HU2)に登録済みの顧客番号 1000 を #simpleContentに入力して、左下の[Execute]ボタンを押してみよう。*2
すると

この画面左側が、実際のInputMessage。右側がその結果、OutputMessageだ。
Input/OutputそれぞれメッセージをXMLでダウンロードすることもできる。
Read Sales Orderならば、手順は同じで、受注伝票番号 5000 を #simpleContentに入力して実行してみよう。

すると、Bill Fischerからの発注で、出荷先および請求先が Karsson High Tech Markt で登録されている受注伝票であることが判る。

*1:PIとは、少し前までXIと呼んでいた製品。EAIからESBの色合いが濃くなったことと同期して、SAP NetWeaver Process Integration、略称PIという製品名に変わった。ちなみに、現在XIという名称は、BusinessObjectsの主要製品名に使われている。以前のNetWeaver XIとは別製品である。

*2:ちなみに、左側のConfigurationの欄では、Synch呼び出しのタイムアウトを設定できる。デフォルトでは60秒となっている。