実は、先週SAPPHIRE 2006 Orlandoが開催されていた

SAP会長のKagermannが何を言った、ということは、右側のブックマークに入れてあります。
ところで、あまり強く報道されてはいませんが、実はESA (Enterprise Services Architecture) から、Enterprise SOAに呼び名がさりげなく変更されています。

 同社は、SAP版のSOA(サービス指向アーキテクチャ)である「ESAエンタープライズ・サービス・アーキテクチャ)」という概念を提唱している。今回のSAPPHIREでは、ESAを「エンタープライズSOA」という言葉で表現した。一般的な「SOA」という言葉を使わない理由について、カガーマン氏は「現在のSOAは技術論に終始しているから」と説明する。

 「当社の提唱するエンタープライズSOAは、SOAを実現するための技術基盤だけを指すわけではない。技術基盤で動作するビジネス・プロセスと一体化したアプリケーションも、ここに含まれる。これが他社とは大きく違う点だ。エンタープライズSOAに基づいたシステムを構築するために必要な製品をすべて、当社は提供している。顧客はいつでもエンタープライズSOAに移行できる」(カガーマン氏)。
ITPro 【SAP SAPPHIRE 06 Orlando】「すぐ“エンタープライズSOA”に移行すべき」とSAPのカガーマンCEO

「現在のSOAは技術論に終始しているから。」
これは何を意味しているかというと、SAPのプロダクトで言うと、NetWeaverの層がいわゆるSOAの領域、でもSAPの強みというか本業はあくまでもビジネスアプリケーション層であり、そこまで含めないと本当にビジネスに役立つSOAは実現できないと考えているからだと、私は理解しています。Enterprise SOAを成り立たせるものは、アプリケーション基盤+サービス化されたアプリケーション+それを消費するコンポジットアプリケーション の多層であるというものです。
単にミドルウェアだけを用いて技術の視点でモノを見ていても、SAPとしては面白くない、というところです。
では、なぜ、ESAという言葉を Enterprise SOA に変えたのか。その理由は....すみません、秘密です。
多分、読者の皆様のご想像通りかとは思いますが。