キーノートを通しての感想

Shaiがいなくなって、古き良きSAPが復活したような印象。派手さはないが、ビジネスシステムを作るのであれば、それがたとえSOAベースであっても、安心して選択できるベンダーになったな、と感じる(社員の感想だから、幾分か割り引いて考えていただいたほうがいいのかもしれない。)
SAPを使って、スクラッチで(まったくゼロから、の意味)サービスやプロセスを開発することも出来るが、SAPの努力の結果であるGDTs(Global Data Types。UN/CEFACTやCCTSベースのデータ型集。A4のPDF文書で8000ページ以上もある大作。これがESRにコンテンツとして搭載されている。)や、これまで培ってきたERPのアプリケーションをベースとしたEnterprise Services、標準のプロセスモデルなど、参照して損はないコンテンツが実使用可能なレベルまで揃った!
2003年にESAとして、現在enterprise SOAと呼んでいるアーキテクチャを打ち出して以降、地道に作ってきたサービス用コンテンツが、ようやくお客様先で生きるレベルにまで達したと言ってよい。
コンテンツだけではない。ガバナンスの基準、enterprise SOA導入のための方法論とツール、スクラッチ開発にも使えるモデリングツール等、そういうものが揃ったという「安心感」を参加者に印象付けたのではないか。
サプライズがなかった今回のキーノート。しかしとてもありがたい内容であったと高く評価したい。