UP115 Update on the SAP GUI Family (1h)

SAPGUIは大事。基本だ。eSOAになってもGUIの方向性や新機能をおさえておくことは大切。最終金曜日にもかかわらず、かなりの参加者が集まった。TechEdに参加するたびに、このセッションには参加するようにしている。プレゼンテーションスライドの構成は毎回ほぼ同じ。中身だけが最新に更新されていく安心感。
Ralph Resech, Product Manager, SAP AG。伊集院光のような体型のおにいちゃん。いかにも開発者。声はソフト。
SAPGUIに3種類あるのはご存知だろうか。SAPユーザに一番身近なのはSAPGUI for Windows。他にfor Javaとfor HTMLがある。Ralfが参加者に利用状況を尋ねたら、for Javaはほとんど手が挙がらなかった。for HTMLはいわゆるITSで、ブラウザで受けるもの。パラパラと手が挙がる。
7.1の新機能、for Javaの対応OSと機能制限、for HTMLにおいては6.20 standaloneの情報も。
このプレゼンテーションに関しては、ハンズアウト資料がとても役立つ。辞書のように使える。へたにフィードバックの記述をするよりも、この資料をそのまま手元に置いておいたほうがいい。お客様は、貴社担当の営業に"ラスベガスのTechEdの資料 UP115のPDF(英語のみ)"を請求してみてください。

SOA104 Enterprise SOA Made Easy: Key Success Factors to Jumpstart Your Implementation (1h)

Nir M Kol, Field Services, Solution Management, SAP America
フィールドサービス(コンサルタント)視点*1のenterprise SOA(eSOA)導入成功の鍵。
きわめて常識的な、言い換えれば安心感のあるeSOAの導入ステップは

  1. eSOA化する方向性・戦略を決める
    • eSOA化する目的には大きく生産性の向上差別化・競争力強化の2軸がある。as-isからto-beに向かう方向性は、詰まるところ、ビジネスプロセスで他社との差別化要因があり、かつそれが効率的に回るようにすることに他ならない。ただ、そのto-beに至るまでの道筋は、企業毎のさまざまな要因・考え方で変化する。まずは、その道筋を戦略的に策定することが必要。
  2. 技術的に検証するために、ITシステムが必要
    • これは本番を目指すシステムではない。技術的検証をするための環境を指す。hpと富士通からリリースされているSAP Discovery System v3がとても役立つはずだ。SAP NetWeaverとERPの環境がワンボックスにインストールされていて、マスタデータやコンテンツもすでに実装済み。シナリオに沿ったeSOAのいろいろな実証検証ができるシステム環境だ。
  3. 方法論
    • TOGAFをベースとしたSAP Enterprise Architecture Frameworkが用意されている。ちょっと乱暴な言い方をすれば、ERP導入にAccelaratedSAP(ASAP)があったように、eSOA導入にはSAP EAFがある、というようなものだ。
    • ほかにComposite Applicationを導入する方法論も作られつつあるようだ。
  4. 導入サービス
    • SAPからもさまざまなeSOA計画支援サービス、eSOA導入支援サービスを用意している。
    • Discovery Systemを用いてのPoC(Proof of Concept: 実現したいコンセプトが本当に実現可能なのかを証明する)サービスも用意している。16営業日で結論を出すモデルがある。*2
  5. ガバナンス
    • eSOA導入の失敗は次の3つの状態に陥った時
      1. 「ワイルド・ウェストSOA*3」結果ばらばらで、出来上がったものは重複が多く、再利用性が低い状態。
      2. 「シェルフウェアSOASOAは動いたものの、買い入れたものはお蔵入り、再利用性が低い状態。
      3. 「予算と納期が吹っ飛んだ」SOAは動いたものの、当初の予測から大きく外れ、大いなる反省が残った状態。
    • だからeSOAにはしっかりしたガバナンスが必要となる。なぜeSOAを導入するのか。それは自社をとりまくあらゆるステークホルダーとの関係性を重視すればこそ。決して自社内部の独りよがりにならずに、業界、IT常識などを広くチェックしながら、ビジネス戦略→IT戦略→実装→ビジネス戦略、とサイクリックに進めていく必要がある。
  6. 最後はやはり「人」だ
    • しっかりしたトレーニングを施す必要がある。SAPではeSOAのトレーニングを充実させつつある。

*1:ライセンスを売ろうという営業側視点とは別の、の意

*2:日本ではまだ提供していないが、海外から専任チームを招聘することは可能

*3:上手い言い方だ!使わせてもらおう

LCM252 Automatic Business Process Analysis to Jumpstart Your Upgrade (2h)

ハンズオンだというのに、空き端末がある!参加者より端末数の方が多いハンズオンは初めてだ。当然一人が一台を占有。
来年はじめごろからRamp Upが始まる予定のSAP Reverse Business Engineering (RBE)。名前がカッコいいだろ!? Solution Manager 4.0の中のSolution Support Enablement Package (ESP)として、ライセンス料無しで提供される計画。
****この項、書きかけ****

SOA109 Definition, Modeling, Implementing and Governance of Enterprise Services

再びESRによるESモデリングの話。とても論理的にプレゼンテーションが流れるので、ESの概念・メリットを理解するのにとても役立つ。これは日本語化して皆が話せるようにすべきコンテンツだ。

  • What Is an Enterprise Service?

Enterprise Servicesは「SAPが汎用的に作ったサービス」のことだと聞いた覚えがあった。

確かに3つ目に"published by SAP in the ESR"と書いてある。では、僕がESR上で作ったサービスはESの範疇に含めることはできないのか?確かにwell documentedではないけど....と思うエンジニアもいるはず。

ということもあってか(?)ESの定義が刷新されたようだ。なるほど、これなら規約に則ったサービスならESと呼ぶことができそうだ。
この後、「サービスの定義群(Business Objects, Process Components, Deployment Units, Service Operations, Service Interfaces)」「どの単位でサービス化するか(Service Cuts)」「コミュニケーションパターン4種」「サービス署名」「ESのガバナンスをどう考える」「カスタマ/ISV/パートナーがモデリングしてESを作るには」など、きっちりした定義・解説が続く。
「サービスのライフサイクル」のあるべき姿については、心から同意。常日頃、「サービスとはとっかえひっかえが利くもの」という説明をしている私にとってはありがたい内容。

インタフェースはコンパチであるべき。

コンパチでなければ、"_V1"とかいう名前のサービスオペレーションが増えていく。これに併せてサービス消費側も変えなければいけないから、改修工数が増える要因になってしまう。

SOA118 SAP and IBM Interoperability - Current Status and Customer Stories

SAP AGグローバルパートナーマネージャのElise SivilayとSAP GermanyカスタマーアドバイザリーオフィスのMichael Sambeth。
IBMとはいろいろな面でのパートナーシップを締結している。

    • Global Technology Partner
    • Global Service Partner
    • Hosting Partner
    • Software Partner

今回は特に、ソフトウェア(NetWeaverとWebSphere, Tivoli, Lotus)の透過性と、最近始まった「アプライアンス戦略」について。
かなり細かい技術や実装経験の解説になるか、と期待したが、一般的な説明とISICC(IBM SAP International Competence Center)の宣伝に終始。

EPI202 Business Activity Monitoring: Globalizing Local Business Events; Event to Resolution

BAMだ。講師はGinger Gatling 。にぎやかなおばちゃん。そういえば去年も彼女の講義に出た覚えがあるな。彼女の速射砲のように繰り出すジョークに全くついていけなくて悔しい思いをする。
なぜこのセッションの内容を書かないか。それは私の斜め前でGingerの絶叫ライブをケラケラと笑っていたメタ氏が、講義内容をしっかり記録していたことを知っていたから。氏のレポートはこちら

SOA201 SAP NetWeaver for SAP ERP 6.0 and the SAP Business Suite (1h)

Karl Kessler, Vice President Product Management SAP NetWeaver, SAP AG。
Dr.ゼンケのキーノートを受けての解説セッション。どのようにNetWeaverがERPとビジネススィートを支えているか。エンハンスメントパッケージ(EhP)のコンセプト。EhPの利点。ERP6.0へアップグレードする価値について。
この絵の意味が初めてわかった気がする。右下のEnterprise SOA by Designをこれまで間違って理解していたのではないか。これは昨日のハンズオンEPI150でやった「ゼロからビジネスオブジェクトやプロセスコンポーネントをデザインしてインプリする」ということも含むんだ。それをA1S→SAP Business by Designのことのみを指すのだと勘違いしていたから、絵の全体が理解不能だったんだ。なるほど、なるほど。
ビジネススィートで足りないサービスをスクラッチで創って補完することもできる。納得、納得。嬉しい!
セッション中段は、Dr.ゼンケの最初のデモに出てきたスイッチフレームワークが、EhP内機能の取捨選択にどう役立つかの解説。Change System Settingsの機能を説明できるようになろう>ウチの面々へ伝言。